No.11 体臭検査について その4

体臭検査
体臭検査
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本当は3回にまとめるつもりの「体臭検査についての説明」でしたが、長くなってしまいました。今回は原因物質特定のお話です。続きものなので、前回までの3回分を続けて読んでから、このブログに来てくださいね。前3回のブログは下記をクリックすれば行けます。

No.8 体臭検査について その1
自分じゃわからない。誰か教えて! 体臭のトラブルは、自分自身だけの問題で済まない場合もあります。もちろん自分自身の体臭に深く悩んでいる人ももちろん多いですが、誰かの体臭で迷惑に思っている第三者もいる、と言うことも知っておくべきです。 ...
No.9 体臭検査について その2
前回は体臭の問題を「強弱」と「タイプ(忌避度)」で分けて考えるべきで、体臭検査での強度測定は第三者と比較で「強い弱い」のレベルを6段階(正確には12段階)でお伝えするというお話でした。 体臭を第三者に感知されないようにするためには、ま...
No.10 体臭検査について その3
体臭検査の説明も今回で3回目。皆さんもご存じでしょうが、体臭は体全体で均等に発散するわけではありません。それは分かっていても、実際に体のどこの部位で強く発露しているかについてはご本人の判断は間違っている場合が多いのが現実。 今回は体臭...

それでは本題です。

原因物質の組成分析

体臭の原因は「体臭原因物質」です。よく言われているように「ばい菌」でもなければ、肌でも、衣類でもない。

体臭原因物質が分からなければ、体臭改善方法は必ず間違った方向に行ってしまいます。ネットで見かける改善策を様々つまみ食いしてはどんどん悪くなって、もう何が何だかワカラナイ…というユーザーさんが多いこと!

食生活改善でもそうですし、ニオイを除去するための外的な消臭アプローチでも同じ。

体臭原因物質を知ることも重要な問題

物質の種類やそのニオイのタイプなどに関しては別のブログで詳しく書いていきますが、当社で行っている原因物質の特定方法をお伝えします。

ニオイを発する物質や化合物は数十万種もありますが、体臭に関わる物質はそれほど多くなく、当社で特定している体臭原因物質は約340種類です。

実は私やスタッフは「どんなニオイのニオイ物質があなたの体臭を構成しているか」が、私物などを嗅いだだけでおおかた予想できます。もちろん念入りな感応検査が前提ですが。

しかし、そのニオイの基本物質を同定するためにGCMS(ガスクロマトグラフィー質量分析)とガス検知管という2種類の検査を行って、ニオイの元の裏付けを取っていきます。

GCMS分析について

GCMS分析とは…見出しの写真がそのための機械なのですが、この機械で、どんなニオイ物質が検体に含まれているかを調べることができます。GCMSにはライブラリーと呼ばれるデータ蓄積部分があって、それと検体から検出された物質のデータを比べて物質の種類を同定します。ライブラリーには数万種類の物質特性データが記録されています。またGCMSでは、その物質が全体の中のどのくらいを占めているのか、というバランスとしての量も測定することができます。

各種体臭検査では検査用Tシャツ(つまり上記の検体ということです)を感応評価して、一番ニオイがきつい部分を切り取り、バイアル(ガラスの密封容器。薬の入ったアンプルのような形状、大きさです)に詰め込んで高温で温め、布片に含まれているニオイ物質を揮発させて検出機器で調べる、と言った感じです。

GCMS分析の補足としてのガス検知管検査

予想される物質のうち、GCMS分析で検出されやすい種類(カルボン酸類やアルデヒド類)は良いのですが、検出されにくい物質もあります。物質の揮発スピードが速いと機械が「その他」としてデータから切り捨ててしまう場合があるからです。例えばある種のアミン類や窒素化合物、硫黄化合物などです。アンモニアもそうです。

これらは検知管検査という、割と原始的な手法で、その存在を確かめなければなりません。GCMS分析では、まとめて一度に様々なニオイ物質が検出されますが、ガス検知管検査は必要だと思われる物質検出検査をピンポイントで予想して検査を行わなければならず、なかなか職人的な腕(と言うか鼻)が必要です。

例えば前述のトリメチルアミンなどは、閾値が低くて付着している分量も非常に少なくて、更にGCMSに引っかかりにくいのですが、それでも検体を感応検査すれば「ひょっとしてトリメチルアミン?」と予想が出来ます。そこで検知管検査を行えば「ハイ!ビンゴ!」となる。

検知管検査は1種類或い数種類のニオイ物質の有無が分かる

検知管検査はガラス製の筒の中に反応薬が入っていて、そこに検出目的の物質(つまり検査用Tシャツや私物に付着しているニオイ物質)が含まれたガスを注入する仕組み。

簡単に言うと、私物などをビニール袋に入れて、それを温めてニオイ物質を揮発させ、ビニール袋内の空気を注射器のような形状のガス検知器に吸い出して、検知器付属の検知管で反応を見ると言った感じです。狙った臭気物質が気体の中に入っていれば反応薬の色が変わるという仕組み。目的の物質が含まれていないと、反応しません。

データベースとの照らし合わせ

上記のようにGCMSとガス検知管で最終的な同定を行い、どんなニオイ物質があなたを悩ませているかを探っていきます。

しかしあくまで機械分析は「同定」です。つまり証拠固め。というのも、2000万円もする測定機械でも、機械の状態や検体の状態、その他その時々の状態で、正確な物質特定ができない場合があるからです。

最後は人間の鼻が答えを出す

一番大事なことは「このニオイの原因はどの物質なのか」という特定です。それを嗅ぎ分け、探るのは人間の(つまり我々の)嗅覚です。

どちらの検査でも検知されないけれど、明らかにこの物質が存在すると思えば、特定された物質と不明な物質を組み合わせて疑似体臭物質を作って(手作りですが非常に難しい作業です)、あなたの体臭検体との比較を行うことで、特定します。

疑似体臭物質であなたの体臭を再現

独りよがりな方法かも知れませんが、そこまでして個人の体臭を「その原因物質を特定する」という工程を含めて調べることがユーザーフレンドリーなアプローチとなると思って、頑張っています。

ついでにpH測定の話

体臭検査では検体に付着している分泌物の痕跡をpHチェックすることによって、体質的な問題点を調べる工程も行っています。脇の下と背中中央、首回りのpHを比較分析してみると、あなたの分泌物のpH傾向が分かります。例えばアルカリに傾いている場合、中性に近づけるような食生活のアドバイスをしますし、その逆もしかり。

pHは分泌物以外でも左右される

脇の下と背中で比較してだいぶ違いがある場合もあります。これは、外的要因(ワキガクリームや制汗剤の長期使用の影響や、雑菌繁殖の状態、汗をかいたかかないかの違い等)が関係してきます。

例えば汗を多くかいているために部分的に脇の下の酸性度が高いというケースなら、改善の必要が無い場合もあります。何故なら酸性の情況下では雑菌の繁殖が抑えられ、ある種の体臭、例えばワキガ臭等の雑菌関与が原因の体臭等の場合は、アルカリ寄りにすることによって雑菌の繁殖が活発になる場合もあるからです。

表皮測定としてのpH測定ではありますが、あくまで内分泌物のpHを知る事が必要である、と言うお話でした。

しっかり調べるから適切なアドバイスができる

体臭検査では、体臭をどのように調べるかをお伝えしました。書き上げてみて、なんとなく「体臭のタイプ」或いは「体臭の質」についての説明が不足しているように思います。しかし、これは他のブログでたくさんかいていますし、それぞれの体臭タイプ別の改善策もたくさんかいてます。自分の体臭の「質」が分かっている方は、ブログの検索窓に、例えば「硫黄のニオイ」とか「青臭い」とか打ち込んで検索すれば、詳しい話が書かれたブログがきっとあるはずですから、そちらを参考にしてください。

そしてワカラナイ場合も含めて、検査を受けていない方なら、まずは体臭検査を受けてみることをお勧めします。

当社の役割は体臭検査でアナタの体臭を調べるだけではありません。一番大事なことは「アナタの体臭の悩みを解決、或いは改善する」こと。

改善策は三本柱

改善策は多岐にわたりますが、「内分泌ケア」「表皮ケア」「衣類を含むもっと外側のケア」の3つが主な柱となります。そして、その方法はユーザーさんそれぞれで千差万別です。

一人で悩んでいても体臭改善には辿り着けません。ネットで流布されている改善策は誰にでも当てはまるわけではなく、逆に間違った改善策を行うと悪い方向に進んだり、何が何だかワカラナイ、どれが効果があってどれが悪いことなのかと行方不明になることも、当たり前のようにあります。

「自分の体臭を知らない」から「正しい方向に進めない」のだから、まずは自分の体臭の真実と正しい改善策を、体臭検査で手に入れて下さい。

このシリーズはこれにて終了。長々お付き合いいただき、ありがとうございました。

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