急に寒くなりましたね。今は福井県に住んでいるけれども、もともと東京生まれのひ弱な私は、寒いってことがとにかくキライ。暑いのも嫌いですけど。
今年はコロナ禍があり、月日の経つのが殊の外早く感じますね。私は新サイトリリースして7月以降、目が回るほどの忙しさだったせいもあるのかも知れませんが…あっという間に冬到来と言う気分です…
さて、寒くなると「この季節の方が体臭が気になる」というご相談を多く受けます。気になるけど、本当に強くなっているかはワカラナイ。でも周りの反応は、とことん汗をかく夏なんかよりも冬の方が辛辣…そんな悩み相談です。今年はコロナ禍のせいで世の中、総マスク時代となっていますが、体臭検査受注数を見ると、やっぱり周りの反応が気になるという人は減っているとは思えません。
今回は、寒くなると余計に体臭が気になる、と言うケースのお話。
季節特有の体臭
この現象は、特にワキガ症の方、PATM傾向がある方、頭皮臭を気にされている方、加齢臭気味の方に於いて顕著なようで、逆に酸っぱい汗臭等、普通の汗の人は、冬になると体臭で悩まなくなるようです。少なくとも当社ユーザーでは、その傾向が強いと思います。
冬と夏。何がどう違って、そんな現象が起こるのでしょうか? 順を追って、ご説明申し上げます。
まず衣服。ニオイ物質が溜まってませんか?
夏の衣類は、吸湿性、発散性に優れた素材を使います。汗をかいても、すぐ発散できるような合成素材。そんなものも繊維メーカーの努力でたくさん出回る時代になりました。もちろん綿や麻製品は、端から吸湿・発散は抜群!だから薄着でいれば多少の臭気物質が分泌されても、すぐに揮発していく。
それに夏の衣類は、一日着れば必ず洗濯するでしょ? 体臭検査ユーザーさんは、洗濯については殊の外ウルサク言われているので(当然、私に)夏であろうと冬であろうと、臭気物質の滞留が疑われたときは、即座に着替えて洗濯カゴへポイッとする癖があるはず。
けれど一般の方は、冬物衣料に臭気物質が滞留していると思ってないから、2日や3日くらい平気で着ちゃう。その上、洗濯の時にニオイをしっかり臭気物質処理を出来ていないから、次から次へとニオイの元が衣類に溜まっていく。(きちんと洗濯したつもりでも体臭を除去できる洗剤を使っていなければニオイの蓄積は起こります。)
衣類が冷えていれば揮発しないけれど、電車に乗ったり暖かい部屋に入れば、そこは夏と同じく臭気物質の揮発が進みます。だからニオイも発散しますよ。つまり、冬でも衣類からの臭気物質処理を怠っちゃいけません。けれど汗もかかない冬なのに、体臭原因物質が分泌されたり、雑菌が悪臭を生成したりすることあるの?
当然の質問と思います。本当の所は?
衣類や表皮上の雑菌は夏よりも冬の方が繁殖しやすい?
暖房がガンガンに効いている部屋に入ったり自宅に戻れば、コートも脱ぐし上着も脱ぐ。けれど、そんな頻繁に衣類の着脱が出来ないところが冬の問題点。結構蒸れてます、という人、冬にこそ多いでしょ?
湿気と適度な温度があれば、更に、あまりしっかり洗浄できてない衣類や表皮の上だったら、それこそ雑菌天国!当然、ドンドン繁殖して、特にアポクリン系ワキガの方や生乾き臭で悩んでいる洗濯難民の方は、自分からヒドクしている、ってことも往々にしてあります。
夏よりも冬の方が基礎代謝が高くなる?
以前、あるクイズ番組で、こんな問題がありました。錦織君と福原愛ちゃんと羽生君がそれぞれ自分の得意種目を同じ時間だけ行ったら、誰が一番カロリー消費するか? あれ、羽生君の代わりにカーリングの選手だったかな?少し古い話なのでサンプルの有名人もちょっと違うかもしれないです。それはどうでも良いのですが、とにかく、冬スポーツをする人たちは、夏スポーツの人達よりも、基礎代謝が高い分だけ、カロリー消費がダンゼン高くなります。つまり、答えはスケートやカーリングの選手ってことです。
寒い環境に居れば、自分の体温を保つために基礎代謝が高くなる。基礎代謝が高い状態では、汗が出やすくなる。もちろん、それに付随する皮脂や分泌物も出やすくなる。冬だから汗をかかないなんて油断していると、ちょっとした温度変化で途端に汗や皮脂と共にニオイ物質も出てきちゃう、というわけ。
乾燥しやすいシーズンは、脂っぽい臭気物質が発生しやすい?
また、皮膚が乾燥すると、それを補おうとして体内から油分が分泌されます。例えばパルミトレイン酸。これは表皮で酸素に触れて酸化すると、ノネナールやノナナール等の臭気の強いアルデヒド類に変成します。また乾燥していて、しかも汗をかかないと、それら臭気の強いアルデヒド類が、毛穴や汗腺に詰まります。これが取れないんですよ、簡単には。けれど擦れれば取れる場合がある。
けれど擦れた先は衣類。だから衣類にベットリと付着する。その結果、エリなんかが臭くなる。特にウールのジャケットやセーターなんかに付くと、しっかりしたドライクリーニングをしないと取りようがなくなる。シャツや肌着なら当社の洗剤で簡単に取れますが…
確かに山手線なんかでは、夏より冬の方が加齢臭が蔓延しているように感じます。あのモワッとした青臭さ、脂臭さ!ある種冬の風物詩ですが、当のご本人にはホントに気を付けて頂きたいと思います。
その上、空間気密度が高いのが冬!
電車も車も、会社もお部屋も、どこもかしこも密閉するのが冬!当然、ニオイも籠ります。
実は衣服の中でも同じことが起こっています。例えばワキガ臭。分厚いコートの中で密封されていて、どんどん濃密なニオイになっていく。それが解放されたときには、夏の状況下に比べて非常に強く感じますし、周りの反応も同じことです。だから「冬の方がワキガ臭を強く感じる」と思っている方が多いのです。
対処法は?
文字数も限られているのに目いっぱい詰め込んでしまいました。しかもこのギャロップのようなスピード。そして薄っぺらな内容! ですので、いずれひとつずつ深堀りしていきますが、以上のように様々な原因が重なって、春・夏・秋・冬 季節によってそれぞれ体臭の質は違ってきます。だから夏に比べて冬の方が体臭が強くなる、というケースは実際にある。ということ。
冬の代謝を低くすることは冬眠でもしない限り無理な相談ですが、それでも対処法が見えてきたでしょ? 本当なら体質改善もお勧めしなければならないかも知れませんが、それ以前に衣類のケアと体表のケアをしっかり行うだけで数段改善します。これからの寒い季節に向けては、まずはそこからやって行きましょう。個別のアドバイスは、検査結果と共にしっかりお伝え致します。
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