No.57 ワキガの治療や手術、どのレベルなら必要か?

周囲の反応や感じ方
周囲の反応や感じ方 ワキガ
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ワキガの治療法は様々あります。しかし保険が使えないモノも多く、治療を決断したとしても懐具合との相談になる方も多いと思います。

だいぶ前に当社の検査を受けたユーザー(20代男性)が今でも私を頼りにしてくれて、先だって、お電話で長々とお話しました。ご本人の了承が得られましたので、今回はそのやり取りを載せさせて頂くことにしました。もちろん、個人の特定が出来ない範囲での書き方になります。ちなみにユーザーさん(仮にS君としておきます)からの言葉は赤文字表示となっています。

ワキガの手術をした方が良いですか? 

S君「今さらこんなこと聞くのも申し訳ないんですが、例のデータシートに ”3-ヒドロキシ-3-メチルヘキサン酸” という物質が検出されたって書かれているじゃないですか。これって ワキガの原因となり得る物質って書いてありますよね。でも僕はワキガじゃないとも書かれています。ワキガ物質が検出されたことが気になって寝られないんですけど。ワキガじゃないっと言われても、やっぱり心配です。ワキガ手術をした方が良いんですか?先生」

私「S君、先生はやめて下さいって、何度も言ってるでしょ?私はお医者さんじゃないんだから。OK? データシートには、ガスクロマトグラフィーで検出された物質のうち、体臭に関わるモノは全部書く事になっているんですよ。だからS君のにも18種類もあったでしょ? そのうちのひとつがメチルヘキサン酸であったというだけの話。」

S君「だから、それが出ているってことはワキガってことじゃないですか? 手術した方が良いんですか?」

私「S君は、ワキガってどういうものだと考えているの?」

S君「そりゃあ、脇の下から人の嫌がるニオイが出る事でしょ? 俺みたいに今のところ誰にもバレてないラッキーな奴もいれば、昨日の電車に乗っていたオバサンみたいに、2m四方に空間が出来ちゃうような強い人もいる。とにかく、あのニオイを出す人でしょ?」

私「なるほど。そういう認識ね。じゃあ君は、今は痛くない盲腸も、いつか痛くなるはずだからあらかじめ切り取っちゃおうって考え方?」

S君「そこまでは言ってませんけど、やっぱりいつかバレるって心配してるより、先に解決しちゃった方が俺の性分には合っていると思うし…」

私「確かに君の検体からはメチルヘキサン酸が、ほんの微量だけど検出されたよ。そしてそれはワキガ臭の原因物質の一つと目されている。

それとは別の山羊みたいなニオイを出す物質があって、これが混ざるとワキガのニオイはもっと酷くなる。けれど、この物質なんかは、割と一般的に検出されるよ。ワキガじゃない人からもね。しかも脇の下以外からも当たり前に臭う物質だ! そういう人たちも手術するべきだと思う?」

S君「……」

ワキガの一般的な認識と専門医の認識

私「ワキガって、世間ではどう認識されているか知ってる? まあ、ヒトによって違うけれども、ウィキペディアには『アポクリン腺から出る汗が強いニオイを発する人たちの事で、日本のようにそういう体質の人が少ない地域では、病気扱いされる』って、書いてあるよ。」

S君「病気ですか… それならやっぱり治療をしなけりゃいけないんでしょ?」

私「ちょっと待って、S君。君は今、ワキガと明確に思えるニオイが出てるワケ?」

S君「今のところは無いです。彼女にも何回も聞いたし」

私「じゃあ、ワキガの専門医の分類の仕方は知ってる?」

S君「さあ…」

私「こう言ってるよ。『アポクリン腺があって、そこから強い臭いが出ている。更に、そのことを本人が自覚していて、尚且つそのアポクリン腺を除去または不活性化させることによって、改善したと本人が納得できる症状』とね。

つまり、S君のように自分でワキガのニオイが分からないのなら、手術でアポクリン腺を除去したとしても、その結果を知ることが出来ない。だから、君は手術する必要がないという事になる。」

S君「じゃあ、俺が無自覚だからワキガじゃないということ?」

私「それも違う。私はワキガを含む体臭の認知が、君にあろうがなかろうが、第三者が君の体臭をワキガに由来する悪臭と認識しないと自信を持って言えるから、ワキガじゃないと言っているんだよ。だってそうでしょ? 昨日のオバサンだって、周りが気が付いているということを知っているかどうかは、本人に聞いてみないと分からない。けれど、君は第三者としてその方の体臭を感じたわけだ。もし、その方の体臭がアポクリン腺由来であれば、私だってきっと手術等の治療を進めると思うよ。

君のように社会生活で自分の体臭を気にしている人が一番知らなけりゃいけないことは、『第三者が自分の体臭をどう思うか』という事だと思う。どんな物質が出たか、という事ではなくてね。」

S君「それならなんで、”全くない”って言ってくれなかったんですか? そう言ってくれたら、今さら悩むこともなかっただろうし…」

しっかりケアしなければワキガでなくてもワキガと判断される、かも知れない

私「ウソはつけないよ。実際に分析でそういう物質が出たら紙に書かれてくるもの。それにずっと指導しているように、しっかりとしたケアがあるからこそ、今も君は彼女に気付かれてないわけだ。これが、安心しきって1週間もお風呂に入らず、適当な洗濯をしていれば、そういった物質が肌や衣類に堆積して、彼女どころか、通りすがりの人にも ”臭い人” って思われるかもしれない。

しっかりケアをしてほしいからこそ、そういう物質の検出も含めて、全てを君に報告したということだよ。実際、年代や体質、生活環境が変われば体臭も悪くなる可能性もある。だから、そういうことを未然に防ぐためにも、自分の今の状況や最悪の時にどんな体臭になってしまうのかという事を知っておくことは、悪いことでは無いと思うよ。」

S君「先生、信じてほしいんですけど、俺、先生に言われたことしっかり全部やってます。洗濯もスプレーやるから全部自分でやってるし、お風呂も言われた通り、汗が出るまで浸かってから例の石鹸で洗ってるし。風呂掃除もやってます。母さんが変な顔しながらも喜んでるよ。今まで自分の部屋の掃除もしたことなかったからだろうけど。そういえば石鹸3個送って下さい。」

私「了解。けど、先生はやめてって言ってるでしょ! あと、汚すんだからお風呂掃除は自分がやって当たり前。君がしっかりやっていることは信じているし、実は君が自分で ”これだけやっているんだから大丈夫” って思っていることも分かっているよ。一番最初に電話してきた時の情けない声と比べたら、今はメチャクチャ元気になっているもの」

S君「…違うんです。俺、結構人見知りだから…」

私「まあ、そういうことにしておきましょう。でも納得できたかい? 」

S君「よくよく見てみると、あのグラフで一番小さな山のことで悩んでいたんですね。隣の山の10分の1もないような山じゃないですか!」

私「そうとも言えるし、そうじゃないとも言える。山の大きさなんてあまり関係ないんだよ。種類は変わらないけど、ボリュームはその日その日で変わる場合もあるからね。それにニオイ物質には、それぞれ閾値というものがあって、少しの量でも臭いものは臭いんだから。

それよりも官能検査の結果こそが大事なんだよ。そこで ”同性同年代と比べて強い体臭というわけではない。更にアポクリン腺由来のワキガ臭は感じられない” という答えが書いてあるじゃない。君は私物を3つも送ってきたよね。それぞれでそういう結果が出たんだから、それを信じてほしいな。」

S君「分かりました。もう手術のことは考えません。でもたまには俺の話聞いてもらってイイですか?」

私「いつでもどうぞ。でも悩み事より、結婚の報告が欲しいな。」

 

とまあ、こんな感じで土曜・日曜は既に検査を済ませたユーザーさんとの会話で過ぎていきます。でも、ユーザーさんがこうやって元気になってくれることが私の元気の源! です。

結論

まずは、自分自身の本当の状態を知ることです。その中には原因物質組成もあれば、pH検査で分かる体質的な問題など、様々なファクターがあります。けれど一番大事なことは、アナタの体臭を周りの人がどう思っているかを正確に知ることです。疑心暗鬼で悶々と過ごすより、現在の状況を知って、対策を打つ方がより良い毎日を過ごせることになると思います。

アナタも迷っているなら、いつでもご相談ください。お電話・メールでのご相談はいつでもOK! 相談はもちろん無料です。

 

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