No.77 皮脂と体臭の関係 その2

体臭改善
体臭改善 体臭のメカニズム
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先週は、人間の分泌物には汗の他に皮脂というものがあり、それこそが体臭の主原因になり得ますよ、というお話でした。皮脂についての説明が中途半端に終わってしまったので、そこから始めますね。前回分を読んでいない方は、まずそちらを先に読んでくださいね。下記から前回記事に行けます。

No.76 皮脂と体臭の関係 その1
「乾燥するから皮脂が出やすくなる。ニオイ物質の大半は皮脂の中に含まれる。ゆえに皮脂が出やすい=ニオイ物質が出やすい」という事を、もう少しユーザーの皆さんに理解しておいてほしいと思っています。今回は「皮脂」の勉強をじっくりと。 汗をかくから...

それでは本題です。

顔や頭皮の皮脂は分かりやすい

ああ、そういえば、皮脂っていうと、どうしても身体から出るというイメージが強いようですが、皮脂が分泌されるのは顔や頭部が一番多いようです。私もそう感じます。また最近何かのコマーシャルで言ってますが、顔や頭皮の皮脂の過剰分泌は乾燥が原因である場合が多いのは事実。

とは言え、顔や頭皮だけでなく、体中どこでも乾燥するからそれを補うために皮脂が分泌されます。だから季節を問わず、乾燥しないように、保湿をシッカリ行いましょう。乾燥皮脂の過剰分泌皮脂にニオイ物質が多く含まれているから体臭も余計に広がる可能性がある、と覚えていてください。特に男性の方。

皮脂って何?

さて、本題に戻ります。皮脂(ひし)とは、皮脂腺から分泌される脂肪酸などを含む油分。そして、それと汗や空気中にある水分などが混ざって乳液化して肌の上に広がっているのが皮脂膜。

皮脂膜には様々な効果があります。まあ、自分で作るバリアみたいな物。まず、上記したように「肌を乾燥から守る」という事。エモリエント効果なんて言います。肌が乾燥していると、柔軟性が失われ、紙みたいに簡単に裂けたり、傷ついたりします。

また潤いが無ければ、滑らかさが無くなって衣類を着るのも一苦労だし、他人との接触なんて苦痛でしかありません。また、角質中の水分の蒸発を防ぐ、つまり角質ポロポロ現象を防ぎます。これは肌の老化防止とも言えますね。

更には外部刺激を緩和する効果もあります。サウナなんて入ると、何となくこの意味が分かりますね。まあ空気の刺激なんてあまり意識する必要はありませんが、雑菌や異物の侵入を防いでくれていると考えれば、ありがたくも思えるでしょ? 空気中に漂う病原菌もたくさんあるのですが、そのほとんどは皮脂のバリアを透過することは出来ないようです。それは健全な肌が弱酸性の皮脂膜に覆われているからで、弱酸性環境は病原菌のような生存環境が限られる悪い菌の繁殖を防ぐ、いやいや、それどころか付着も許さない、というのも、pH特性によるもの。

皮脂腺から分泌される皮脂

このように肌や頭皮、更には毛髪の表面にまで薄い膜上に広がって、物理的にも化学的にも体表を守ってくれる皮脂ですが、どこから出てくるか知っていますか? 皮膚から滲み出てくる、のですが、皮膚全体から出てくるわけではありません。

実は毛穴の内部に「皮脂腺開口部」というところが付帯していて、そこの中で「皮脂腺細胞」という細胞が壊れて、その内容物である「皮脂」が「皮脂腺」に溢れ、毛に沿って肌の表面に到達する、という仕組みです。

私が「毛穴汗腺皮脂腺の出口に固まったニオイ物質の塊があるうちは、ニオイ物質除去出来ているとは言わない。だからマニュアル通りに頭も体も洗いなさい!」と口を酸っぱくして言っているのは、この皮脂腺出口、毛穴出口と連続して、皮脂の出口の関門があって、その周りにネバネバ系臭気物質が固まっていて、普通の洗い方ではそれらが残るから、です。

それらの除去には、まず、マニュアル通りにシッカリ洗う事が大事。

同じ皮脂でもヒトによってニオイ物質が多い場合と多くない場合がある。

さて、そのような発生経路を辿って表皮に辿り着き、肌を守ってくれている(肌だけでなく体全部を守ってくれていると言っても言い過ぎではありません。)皮脂ですが、人によっては、体臭の悩みの根源でもあります。前回「皮脂はグリセリン脂肪酸」と言いましたが、それは総称と言ったところ。もう少し詳しく言えば

「トリグリセライド」「ジグリセライド」と、ここまでがクリセリンで総体の25%~55%くらいの成分比率。「脂肪酸」が人によって8%~40%くらいあって、その中には「ラウリン酸」や「パルミチン酸」や「パルミトレイン酸」、「オレイン酸」や「ステアリン酸」と言ったニオイが無い、あっても少しのニオイしかない脂肪酸類が多い。

しかし、これらは酸化しやすく、という事は別種の物質になりやすく、つまりはニオイ物質として分泌されなくても、表皮上でニオイのある物質になると可能性があります。

分泌物が皮膚上で酸化されて生まれる、クサい物質

パルミトレイン酸なんて、それ自体はニオイが無いのだけれど、酸化すると「2-ノネナール」になります。その他の臭気物質がどの脂肪酸から変質するのか、というのは、意見が分かれるところで、私も分からないことも多いです。しかし「パルミトレイン酸⇒2-ノネナール」の変化はそのメカニズムが解明されています。ちなみに、2-ノネナールはおっさん的加齢臭の代表的な原因物質です。

総論で言うと、脂肪酸が多く含まれる皮脂には、ニオイ物質が多く含まれる、或いはニオイ物質になりやすい物質が多く含まれると考えてく方が良いと思います。そう考えると脂肪酸の皮質が8%の人と40%の人では、体臭の質は大きく変わると考えられます。だからそういう老廃物としての脂肪酸や過酸化脂質が増えない体質になる、という事は、体臭軽減に直結するという事になります。私の食生活のご指導を蔑ろにしてはダメですよ。

保湿が出来ていれば、体が過剰に皮脂を分泌しない

あとは、スクワレンやワックスエステル、コレステロールやコレステロールエステルが残りの部分となります。私は、グリセリンが保湿に最適だと言っているのは、皮脂に含まれるグリセリンの量が上記のように多いから、グリセリンで潤っている肌は、それが外部から塗布されたものであろうと、「これ以上皮脂を出す必要はないな」と体が勝手に判断して皮脂分泌を抑えるメカニズムがある、と考えているからです。

保湿について、もう1回続きます。

 

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