no.72 便臭のような体臭 その2

体臭のメカニズム
体臭のメカニズム 周囲の反応や感じ方 ニオイタイプ
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便臭のような体臭のお話の続きです。前回の続きなのに公開が遅れてしまいました。いや、もう出来上がっていたんですが、公開ボタンを押し忘れて1週間ほど放置してしまいました。悪しからず…

前回の記事を読んでない方は、良かったらそちらも読んでくださいね。下記の画像をクリックすると前回記事に行けます。

No.71 便臭のような体臭 その1
体臭検査を受けて頂いたユーザーさんの中には、過去に「便のような体臭がする」と言われて傷ついた経験のある方が結構いらっしゃいます。今回は便臭的な体臭のお話です。 便の様な体臭がある…そう指摘されたユーザーさん 便臭的な臭いがある場合、それ...

今回は、便臭の構成成分の話です。

仕事とはいえ、数人の便を集めて

実際の便は、どんな臭気物質が含まれているのか? 過去の文献を探せば、資料はいくらでも見つかります。古来より、というと大げさですが、臭気物質測定の歴史の中でも、比較的ポピュラーな試料であったようです。

しかし、この目で確かめてみたい。それが研究者たる私のスタンスです。という訳で、知り合い知人のうち、そんな大それた頼みを聞いてくれそうな数人にお願いしてみました。

結論は…結構、体臭物質が含まれていた!

過去の文献を見ると、便臭を構成する物質は以下の通りと言うのが相場です。

「ジメチルスルフィド=キャベツの腐ったような臭い」「ジエチルスルフィド=ニンニクの腐敗臭」「硫化水素=おならの臭い」「メチルメルカプタン=腐った玉ネギの臭い」「アンモニア=刺激臭」「トリメチルアミン=腐った魚の臭い」「スカトール・インドール=いわゆる便臭」

しかし、自分で物質分析してみると、アラ不思議。上記の物質も検出してはいますが、体臭検査でよく見る物質もたくさん出ていました。それが以下の通り。

自分で調べてみると…

「アセトアルデヒド=ビタミン剤のような臭い」「プロピオン酸=少し酸っぱい雑菌臭」「カプロン酸=動物臭」「各種アルデヒド類=企業秘密なので言いません」「ある種のフェノール類=これも教えられません」等々。実に面白い結果だったし、こういうことが分かってないと、消臭なんて絶対に出来ません。…だから大手の製品は…。これ以上言うと抹殺されるので言いませんが…

という様な結論を見たら、便臭も体臭と同じく一人ひとり違うニオイの物質を持っていることがわかりました。体臭検査でチェックしたユーザーさん一人一人のニオイ成分に合わせて、カスタムメイドの洗濯洗剤や消臭剤を作るのと同じ処方。かくして、魔法のように便臭が消える消臭剤が出来ました。体臭検査ユーザーさんのうち、アンケートにお答えいただいた人にプレゼントしている、あの赤いボトルの「お次どうぞ」です。

それはさておき、本題は便臭の様な体臭についてでした。

腸内腐敗が便臭をキツクする

取り込んだ食物は、胃の中で消化されます。消化されるというのは「取り込んだ食物を栄養として吸収されるのに可能な形に変化させる生理作用」ということです。  byブリタニカ百科事典。

そして栄養として吸収されやすい形になった食物は腸で吸収される。こんなことは皆さんご存知でしょう。では「吸収されるのに可能な形に変化しなかった食物」はどうなるでしょうか? 大食い早食いに限らず、咀嚼不足程度でも、「吸収される形に変化しない」可能性もあります。

これらは、不完全な形のまま腸に送られます。腸は吸収する機能はあっても、消化する機能はありません。スグに便になって出て行ってくれれば良いのだけれど、出て行くより先に、腸内で「腐敗」します。腐敗の過程で臭気物質に変わるし、悪玉の腸内菌が関与する場合は(これが普通なんですが)、窒素や硫黄を付与されて、最初にあげた特定の悪臭を放つ化合物に変わるわけです。

一口30回の咀嚼が腸内腐敗を防ぐ

便通が良ければ腐敗したモノも少なくて、それほど悪質なニオイにはならないのですが、便通が悪いと、いつまでも腸内に居座り、それらは栄養分の代わりに腸から血液に送られ、全身をめぐり、やがて体表から発散する。だからインドール・スカトール的な体臭というものも当然ありうるわけです。

何度も言ってますが、一口30回の咀嚼!これを守れば、腸内腐敗は相当改善しますよ!

前回にお話した「口臭」でのインドールについては、「腸から血液に乗っかって説」よりも、口蓋内での発生と考える方が良さそうですが、これも悪玉菌関与での話のようです。

もう一つ、お教えしなければならないのは、インドールとスカトールという化合物は「ベンゼン環」という分子の骨格(リング状骨格)を持っていて、その物質になってしまうと、イオン交換のような化学的な反応が起こりにくく、ずっとそのまま分子構造を保ってしまいます。つまりいつまでも臭い物質のままです。

病原性での、便臭的な体臭

どちらにしろ本当に便臭的な体臭がある場合は、腸の不調が原因という事が多いと思います。私の所のユーザーさんにも胃腸科の診療をお勧めしたケースもあります。

最近話題の病気に「リーキーガット症候群」というものがあります。当社のユーザーさんでも、ご自身でそれを疑って、当社の門を叩く方が多くいらっしゃいます。

これは、グルテン類が腸壁を傷つけて腸壁に穴が開くと言う病気で、一説には隠れリーキーガット症候群の患者が日本にもものすごくたくさんいらっしゃるなんて話も…

もし腸に穴が開いて、内容物が他に流れ出るとしたら、まず先に臭い出すのは、インドール・スカトールだと思います。それは上記の通り、いちどインドール・スカトールになった化合物は、当分はその形を保つことが私には分かっていますから。

ジョコビッチのグルテンフリーの問題に絡んで世界的に注目を集めたワードのようですが、彼がリーキーだったのかは、存じ上げておりません。リーキーについては、もっとよく調べて、またご報告します。

結論

便臭が体臭として発露するのなら、それは体臭検査で分かります。もし、1度だけでなく、再三「うんち臭い」と言われているのなら、何らかの問題があるはずですので、本当にどんなニオイが発露しているのか、しっかり調べることをお勧めします。

逆に、ずっと昔、或いは最近であっても1回2回言われたくらいなら、多分、体臭に原因は無いと思います。悪いタイプの体臭があると自分で信じ込んでしまうと、無いニオイまで有るように自分の感覚が騙されてしまうこともあります。特に便臭と言うのは、毎日トイレで感じるニオイなので、記憶にあるニオイという事。だからこそ、探すと、そんなニオイが有るように思いこんでしまうこともあります。その心理状態が、また体臭を悪くすることもありますので、当てにならない自分の感覚で、無いモノを探すようなことをしないようにしましょう。

 

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