No.80 魚臭症について その2

体臭検査
体臭検査 ニオイタイプ
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前回は、「魚臭症について その1」という題材で、トリメチルアミン尿症の他にも生臭い体臭が発露する場合があります、と言う話で終始しました。トリメチルアミン尿症って何?と言う方には不満の残る内容でしたね。ゴメンナサイ。けれど、続き物なので、そちらから先に読んでくださいね。以下をクリックすると、その記事に行けます。

No.79 魚臭症について その1
相変わらず、メールでの質問が多く寄せられます。その経路は様々ですが、既に検査を行っている方は、必ず私の個人のメールアドレスに直接質問してくださいね。皆さん、知っているでしょ? そうすれば、遅くても2営業日(土日や祝日、お盆とお正月のお休みを...

今回はトリメチルアミン尿症と何か? を分かりやすく説明したいと思います。

トリメチルアミン尿症は先天性と後天性がある

なぜトリメチルアミン尿症になると体臭(同時に口臭)が生臭くなるのか? 前回でも書いた通りトリメチルアミンが体内にたくさんあり、それが発露するから生臭い体臭になるのですが、この病気には先天性のモノと後天性のモノがあります。

まずトリメチルアミンは窒素系物質という事を以前に書きましたが、これは食物に含まれていたり、骨格の中に窒素を含む化合物を摂取した時に腸内細菌の分解工程で生成されたりします。

この腸内に存在しているトリメチルアミンは、腸肝循環で肝臓に送られる血液に吸収されるのですが、普通は、肝臓内で分解されて無臭の物質になるはず。それを担うのが、肝臓内にある「フラビン含有モノオキシゲナーゼ」という酸化作用のある酵素です。この酵素の働きによってトリメチルアミンは「トリメチルアミンオキシド」という臭いの無い物質に酸化分解されます。

ところが先天的にフラビン含有モノオキシゲナーゼを欠損している体質の人がいます。トリメチルアミンが腸内に入る或いは生成される段階(つまり母乳やミルクだけを摂取する次の段階)に入った赤ちゃん或いは幼児の段階でトリメチルアミン尿症を発症する場合もあります。

また後天的にこの酵素の働きが低くなる、或いは無くなる、という状態が「後天性トリメチルアミン尿症」という事になります。ただ、一般的には今までその傾向が無かったのに突然魚臭症になってしまう、というのは考えにくいですね。どちらかと言うと、先週の記事に書いてあるような理由で生臭い体臭が出る、と言う方が理屈に合います。とは言うものの、ガス検知管検査でトリメチルアミンが検出された時は、それが生まれつきであろうと最近からの症状であろうと、専門病院をご紹介しています。

まあこの酵素に限らず、肝臓は様々な毒素や臭気物質を分解する機能を担っているわけですから、その肝臓に強く負担をかけ続けていると、後天的なトリメチルアミン尿症、とまでは行かなくても、様々な体臭トラブルに見舞われることになります。

魚臭症と食べ物の関係

トリメチルアミンは何に含まれているでしょうか? もちろん、魚介類という事になります。それも海にいる生物ですね。海水魚、サメやエイ、イカやタコ、エビやカニに多く含まれています。

そういえば、北陸はカニの名産地ですが、私がよくお世話になっている芦原方面のホテルは、冬場になるといつだってロビーいっぱいにカニのニオイがしています。カニでもエビでも姿があってニオイを嗅げば、食欲をそそりますが、ニオイだけで感じると、良い印象と言うわけではありません。だから、あるホテルのオーナーに「カニのニオイが消せる消臭剤を作って!」と3年前から言われています。正直に言えば、相手はトリメチルアミンです。そこにトリメチルアミンがあってカニクサイのが分かっているのだから、消臭剤なんて作り始めれば、すぐに作れそう…ところが暇が無くてまだ手掛けてません。

と言うわけで、トリメチルアミンは海産物に多く含まれています。ああそうだ、川魚にはあまり含まれていません。だから川魚で生臭いって、あまりないでしょ? 鮎でもイワナでも新鮮なものはなんかさわやかな香りがありますからね。泥クサい魚は別の意味で悪いニオイですけれど。

まあ、海産物の場合は、トリメチルアミンやトリメチルアミンオキシドを直接摂取という事になります。

魚だけがトリメチルアミン尿症の原因と言うわけではない。

あと、トリメチルアミン前駆体(これがあるとトリメチルアミンが作られる可能性がある)としてコリンとレシチンが挙げられます。

コリンは「コリン(Choline, Cholin)は、循環器系と脳の機能、および細胞膜の構成と補修に不可欠な水溶性の栄養素である。 」とウィキに書かれている通り、必須栄養素。摂取しないわけにはいきません。これは卵や肉類(特にレバー等)、豆類(大豆、えんどう豆、そら豆、ピーナッツ等)アブラナ科の野菜にも含まれています。

あと、レシチンもコリン前駆体です。これはやっぱり卵(特に卵黄)ナッツ、ごま油、コーン油、小魚やウナギに含まれています。レシチンも体には必要不可欠のモノ。ウィキにも以下のように書かれています。「体内で脂肪がエネルギーとして利用・貯蔵される際、タンパク質と結びついてリポタンパク質となり血液の中を移動するが、このタンパク質と脂肪の結合にレシチンを必要とする。

明らかに「トリメチルアミン尿症」と医師の診断が出たら、医師の指導の下、食事療法(低コリン食療法)を指示されるでしょう。但し、前述の通り、コリンやレシチンは必須栄養素です。これらが不足することは体に重大な障害を引き起こす可能性があります。特に出産を控えた女性は赤ちゃんに重大な障害を与える可能性があるので、自分の判断でコリンやレシチンの摂取を控えることはいけません。

第一、アナタが生臭いと思っているご自身の体臭は、本当にトリメチルアミンが原因の魚臭症なのでしょうか? 当社ではガス検知管検査という方法でトリメチルアミンの検出検査を行えます。そして微量でもトリメチルアミンの検出が確認できたら、専門の医療機関の診察を受けるようにご指導しています。まずは本当に生臭い体臭があるのか無いのか、あるとしたら、その原因がトリメチルアミンなのか、それをハッキリさせましょう。

体臭検査をご検討ください。

 

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