No.34 ワキガじゃなくても脇の下は黄ばむ!

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洗濯・洗剤 ワキガ
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よく、「ワキガセルフチェック」と言う、サイトがありますよね。私も以前のサイトの中でワキガセルフチェックのページを作ったモノですが、まだ新しいサイトでは公開していないのかな? 今確認したら、公開していませんでした。原稿は出来ているのでなるべく早く公開するようにサイト運営会社さんに言っておきますね。

さて、そのセルフチェックの中に「白い衣類の脇の下が黄ばむ?」という設問が、必ず入っていると思います。確かにアポクリン腺由来のワキガ臭のある方は白い衣類の脇の下が黄ばみやすいです。

しかし、アポクリン腺由来のワキガ臭が無くても、衣類が黄ばみやすいという人もいます。たくさんいます。

少し、きちんと説明してみますね。

何故衣類が黄ばんでしまうのか?

アポクリン腺由来のワキガ臭があるとどうして脇の下、つまり、ワキガ臭が発生している場所が黄ばみやすいのか? 簡単に言えば、例えば脇の下が極端なpH環境になるために衣類が変質してしまうから黄ばむ、ということになります。

ワキガから黄ばみのメカニズム

アポクリン腺由来のワキガ臭がある、ということを簡単に説明すると、アポクリン腺から分泌される濃厚な皮脂を餌に、皮下や皮膚に存在する雑菌類が独特な臭気物質を生成して、ニオイが発生するということになります。この独特なニオイ物質というのは酸性臭、アルカリ臭、中性のpH特性を持つ刺激感のある臭気物質となり、多岐にわたります。また、この「濃厚な皮脂」というのが曲者で、エクリン腺から分泌される比較的サラサラな皮脂や汗と違って、粘着性が高くて、一度衣類に付着するとなかなか除去できるものではありません。

その雑菌が生成したニオイ物質そのもののpH特性によって衣類の黄変してしまうわけです。もう一つはアポクリン腺由来のベトベトする皮脂が空気中の酸素に酸化されて黄変してしまいます。この2つの理由で、ワキガの有る人は脇の下が黄ばみやすいわけです。エクリン腺から分泌される皮脂も、体の中がクリアでないベトベトになり、衣類に残りやすくなるのですが、それは後ほど説明します。

まず、アポクリン腺からの皮脂は雑菌の餌になりやすく、衣類に残りやすく黄変させがちで、更にニオイの原因にもなると考えておきましょう。

pHが極端な物質はワキガ原因物質ばかりではない

ワキガや生臭さの原因となる物質、例えば、アミン類はアルカリ極性を持っています。また硫黄系物質は基本的に酸性の極性があり、水溶物が黄色いモノもある。ヒドロキシ系アルデヒド類は中性帯域であるけれども粘着質の液体で酸化しやすい。これらがワキガと黄変の共通原因になります。

ところが汗に多く含まれるアンモニア。これはワキガでない人でも当たり前に分泌されます。汗かきの人は身体中どこでも所嫌わず発露します。本来、水溶性物質のアンモニアは、洗濯の時にきちんと洗えば衣類に残留しにくいニオイ物質なのですが…今どきのコンパクト洗剤では洗濯時に落とせない場合が多い。

よく、白い肌着全体に黄ばみやすい、という人がいますが、これはアンモニアが原因と考えてみるのが良いかも知れません。またそれほど汗をかかない体質だけど脇の下は汗をかく、という人はワキガが無くてもアンモニアの蓄積で脇の下が黄ばみます。

ワイシャツの襟の黄ばみは皮脂の酸化

ワタシも昔は毎日スーツを着て仕事していた時もありました。ワイシャツは基本的にクリーニングしてましたが、半そで、長そでをしばらくしまっておくと、決まって襟が黄ばんだものです。これはたとえクリーニングに出していても、襟回りの皮脂汚れが取れてなくて、もっと簡単に言えば脂分がクリーニング屋さんでさえ落とせていなくて、黄変した、ということです。まあ、クリーニング屋さんの技術不足、処理不足が理解できてからは、クリーニングに出す前に自分で脂除去の処理をしたり、自分でクリーニングできる立場になってからは、いったんドライクリーニングで脂処理してからランドリー工程に回したりしたもんですが…これも同じく、黄変、という状況です。

クリーニング屋さんの強力なランドリー工程でもこびり付いた脂が除去出来ないのならば、家庭洗濯程度では無理無理、ということになります。まあ、ポイント処理のDSシリーズやカスタムメイド洗剤を使わなければ、という話ですが…

衣類ケアも黄ばみの原因

30年前、クリーニングに携わった最初の頃、師匠に「黄ばみはハイターで取れる」と教わりました。実際には、ハイターは万能ではなく、特定条件の黄ばみしか効果はありません。それはともかく…

ある日、私はお客さんの白いポロシャツの黄ばみを取ろうと、ハイターを、その黄ばみに塗りつけました。その瞬間に黄ばみがスパッと取れたので「良かった良かった」と思って、そのまま自然乾燥しておきました。翌日、そのポロシャツを見ると、ハイターを塗りつけた場所全体が、元々の黄ばみ以上の黄色さで黄ばんでしまいました…

ビックリして師匠に「余計に黄ばんだんですけど…」と相談すると師匠は「お前、ちゃんと濯いだか?」と言われました。ちゃんと濯ぐどころか、塗ったまま放置…

実は、ハイターはpH13もある、強アルカリ性の性質があります。これくらいアルカリが強いと温かい環境下では24時間もあれば、しっかりアルカリ焼けしてしまいます。つまりはポロシャツをわざわざアルカリ焼けさせてしまったようなもの…

脇の下が黄ばんでも、ワキガと決めつけない

このように様々な理由で白い衣類は黄ばんでしまいます。それは脇の下も同様。だから脇の下が黄色くなった衣類を見つけたからと言って「ワキガである」と決めつけてはいけません。

と言うのも、ワキガの治療とはどんな形であれ、身体を傷つけます。それがアポクリン腺由来のワキガ臭であって、アポクリン腺の剪徐や焼灼で効果が見えるはずであり、なおかつ、手術や治療をしなければ第三者に感知されてしまう恐れのある、ある程度重症のワキガ臭がある方には、私もそれらの治療をお勧めします。

けれども、外的ケアだけシッカリ行えば誰にも感知されないようなレベルのワキガ臭の方や、そもそもアポクリン腺由来の独特のワキガ臭が無い方は、すぐに手術という選択肢を選んでしまうことをお勧めしません。必要がないのなら当たり前の話ですが、多少のニオイ程度であるならば、むしろ手術のリスクの方が大きいと思っています。

それはともかく、衣類の黄ばみが気になって「ひょっとしたらワキガ?」と悩んでしまったら、まずは本当にアポクリン腺由来のワキガ臭があるのか、体臭検査でハッキリさせましょう。

治療や手術の決断を下すのは、それからでも決して遅くない、と思います。

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